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子どもたちの読解力に広がる危機

July 31, 2025

子どもたちの読解力に広がる危機
文部科学省が毎年実施している「全国学力・学習状況調査」(令和6年度/2024年)では、次のような結果が出ています。
  • 小学6年生の国語の読解問題 平均正答率 70.8%
  • 中学3年生の国語の読解問題 平均正答率 48.3%
特に中学生の結果は、半数以上の子どもが文章を正しく理解できていないことを示しています。 これは国語だけの問題ではありません。 数学の文章題、理科の実験問題、社会の長文設問──どの教科も「問題文を正しく読む力」がなければ、答えにたどり着くことはできません。 つまり、読解力の不足は、全教科に共通する深刻な基礎学力の欠落につながります。 さらに海外に暮らすお子さんの場合、状況は一層厳しくなります。 インターナショナルスクールや現地校で学ぶと、日常の言語は英語や現地語が中心。家庭内の日本語だけでは、語彙や表現の幅が限られ、抽象的な概念や複雑な文章を読み解く力が育ちにくいのです。 一度弱まった読解力は、短期間で取り戻せるものではありません。 小学生の段階で差がつくと、中学・高校、さらには社会に出てからの情報処理や思考力にまで影響が及びます。 帰国後、日本の学校に編入した子どもたちが国語はもちろん、他教科でも苦戦するのはこのためです。 だからこそ、海外にいる今こそ、日本語の読解力を意識的に育てる環境が欠かせません。

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海外で国語力を育てるために親ができること

2025.08.28

海外で国語力を育てるために親ができること

海外で暮らす子どもたちは、日本語に触れる量が圧倒的に不足しています。 インターナショナルスクールや現地校では英語や現地語が中心となり、日本語は家庭内に限られてしまう。 結果として、語彙が伸びず、表現が貧弱になり、文章を理解する力が弱まっていく危険性があります。 この「読解力の欠如」は国語だけの問題ではありません。 数学や理科、社会でも「問題文の意味が理解できない」ために正しく答えられない。さらに言えば、将来の情報処理力や思考力そのものが損なわれるリスクに直結します。 補習校や学習塾でさえ、週に数時間ではこの不足を埋めることはできません。 そのまま放置すれば、母語としての日本語が十分に育たないまま思春期を迎え、取り返しのつかない差が生まれることも珍しくないのです。 では、親ができることは何でしょうか。 毎日の読書習慣をつくる:語彙・表現の幅を広げる最も基本で確実な方法です。 読んだ内容を語らせる:理解を深め、思考を言葉にする力を鍛えます。 質の高い日本語で会話する:「なぜ?」「どう思う?」と問いかける習慣が、思考力の芯を育てます。 家庭外の日本語環境を確保する:Sakura国語のワークショップや補習校など、家庭だけでは得られない刺激を加えることが不可欠です。 危機はすでに始まっています。 放っておけば日本語の基盤は確実に弱まり、その影響は全教科、そして将来の学びや社会生活にまで広がっていきます。 だからこそ、いま親が意識して環境を整えることが欠かせません。 Sakura国語のワークショップは、その努力を支える場として、子どもたちの「読む・考える・伝える力」を根本から鍛えていきます。

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2025.08.21

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海外に住むご家庭の中には、オンラインや帰国時に日本の学習塾を利用する方も少なくありません。 しかし、学習塾とSakura国語のワークショップでは目指すものがまったく異なります。 学習塾の役割 学習塾は「テストで点数を上げること」を目的にしています。 つまり、あらかじめ用意された正解にたどり着くための技術を身につける場です。 問題を解くテクニックを習得し、正答率を上げることがゴールになります。 Sakura国語のワークショップの役割 一方、Sakura国語のワークショップが育てたいのは、正解がひとつに定まらない問いに、自分の力で向き合う姿勢です。 – 文章を深く読み取る – そこから情景や意図を想像する – 自分なりの考えを整理し、表現する このプロセスを繰り返すことで、「答えを探す力」そのものが育ちます。 どちらが子どもの未来に直結するか 現代社会で求められているのは、用意された正解を選ぶ力ではなく、複雑で不確実な状況から意味を読み取り、自分の判断で行動できる力です。 読解力はその土台となる力です。 Sakura国語のワークショップは、テスト対策のための短期的な成果ではなく、子どもたちが未来を生き抜くための「思考力の基盤」を築く場を目指しています。