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海外で国語力を育てるために親ができること

August 27, 2025

海外で国語力を育てるために親ができること
海外で暮らす子どもたちは、日本語に触れる量が圧倒的に不足しています。 インターナショナルスクールや現地校では英語や現地語が中心となり、日本語は家庭内に限られてしまう。 結果として、語彙が伸びず、表現が貧弱になり、文章を理解する力が弱まっていく危険性があります。 この「読解力の欠如」は国語だけの問題ではありません。 数学や理科、社会でも「問題文の意味が理解できない」ために正しく答えられない。さらに言えば、将来の情報処理力や思考力そのものが損なわれるリスクに直結します。 補習校や学習塾でさえ、週に数時間ではこの不足を埋めることはできません。 そのまま放置すれば、母語としての日本語が十分に育たないまま思春期を迎え、取り返しのつかない差が生まれることも珍しくないのです。 では、親ができることは何でしょうか。
  • 毎日の読書習慣をつくる:語彙・表現の幅を広げる最も基本で確実な方法です。
  • 読んだ内容を語らせる:理解を深め、思考を言葉にする力を鍛えます。
  • 質の高い日本語で会話する:「なぜ?」「どう思う?」と問いかける習慣が、思考力の芯を育てます。
  • 家庭外の日本語環境を確保する:Sakura国語のワークショップや補習校など、家庭だけでは得られない刺激を加えることが不可欠です。
危機はすでに始まっています。 放っておけば日本語の基盤は確実に弱まり、その影響は全教科、そして将来の学びや社会生活にまで広がっていきます。 だからこそ、いま親が意識して環境を整えることが欠かせません。 Sakura国語のワークショップは、その努力を支える場として、子どもたちの「読む・考える・伝える力」を根本から鍛えていきます。

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国語のワークショップは学習塾とは何が異なるのか

2025.08.21

国語のワークショップは学習塾とは何が異なるのか

海外に住むご家庭の中には、オンラインや帰国時に日本の学習塾を利用する方も少なくありません。 しかし、学習塾とSakura国語のワークショップでは目指すものがまったく異なります。 学習塾の役割 学習塾は「テストで点数を上げること」を目的にしています。 つまり、あらかじめ用意された正解にたどり着くための技術を身につける場です。 問題を解くテクニックを習得し、正答率を上げることがゴールになります。 Sakura国語のワークショップの役割 一方、Sakura国語のワークショップが育てたいのは、正解がひとつに定まらない問いに、自分の力で向き合う姿勢です。 – 文章を深く読み取る – そこから情景や意図を想像する – 自分なりの考えを整理し、表現する このプロセスを繰り返すことで、「答えを探す力」そのものが育ちます。 どちらが子どもの未来に直結するか 現代社会で求められているのは、用意された正解を選ぶ力ではなく、複雑で不確実な状況から意味を読み取り、自分の判断で行動できる力です。 読解力はその土台となる力です。 Sakura国語のワークショップは、テスト対策のための短期的な成果ではなく、子どもたちが未来を生き抜くための「思考力の基盤」を築く場を目指しています。

日本語の摂取量が限られている現実

2025.08.14

日本語の摂取量が限られている現実

海外で暮らすお子さんに共通している課題があります。 それは、日本語に触れる量そのものが圧倒的に不足しているということです。 インターナショナルスクールや現地校に通えば、授業も友人との会話も英語や現地語が中心になります。家庭での会話だけでは、日本語の「日常会話」には触れられても、学問や思考に必要な深い語彙や表現にはなかなか届きません。 特に顕著なのが次の点です: オノマトペに弱い 海外の子どもは「ざあざあ」「しんみり」「わくわく」といったオノマトペに圧倒的に弱い傾向があります。こうした表現は日常の情景描写や感情の理解に欠かせないものですが、塾や教科書では学びづらく、生活の中で自然に身につけていくものです。 語彙の幅が狭い 「見る」「言う」といった基本的な表現は使えても、「観察する」「述べる」といった抽象的で学問的な語彙に触れる機会が極端に少ない。結果として、文章の意味を正確に理解する力が育ちにくくなります。 補習校だけでは不十分 補習校は確かに大切な存在ですが、日本の学校と同じ量・質の日本語に触れられるわけではありません。週数時間の授業では、日本の学校生活すべてを補完することはできないのです。 読解力は「量」と「質」の両方に支えられています。 海外に暮らす子どもたちは、その両方が不足しがちなため、意識して日本語に触れる環境を整えなければ、気づかないうちに母語としての基盤が弱まっていく危険性があります。 だからこそ、「意図的に日本語を浴びる時間をつくる」ことが必要です。読書はその最も有効な手段のひとつであり、失われやすい日本語の厚みを取り戻すための生命線となります。