Sakura国語のワークショップ ロゴ

海外でも、日本語力をしっかり育てるために― カギとなるのは「正しい読書」 ―

July 15, 2025

海外在住の子どもたちにとって、日本語維持のカギは「正しい読書」

海外では失われやすい「日本語のシャワー」

海外で暮らす子どもたちは、日常的に日本語に触れる機会が極端に限られています。
現地校では授業がすべて現地語で行われ、日本では自然に耳にする看板やアナウンス、友だちとの雑談など、日本語があふれる「言語環境=日本語のシャワー」が海外には存在しません。

その結果、語彙の習得や日本語による思考の機会が得られにくくなってしまうのです。

補習校だけでは補えない理由

多くのご家庭では、日本語力の維持のために補習校に通わせています。
補習校は基礎的な読み書きを学ぶ場として非常に重要ですが、週1回の通学では日本国内の学習量と比べて圧倒的に不足しています。

また、補習校では暗記や知識の定着に重点が置かれる傾向があり、「文章を読み、考え、表現する」ための力を育てるには不十分なケースも少なくありません。

限られた時間だからこそ、「密度の高い学び」を

日本語環境が限られているからこそ、短時間でも効果的な学びが必要です。
なかでも、「正しい方法による読書」は、語彙力・読解力・表現力を同時に伸ばせる、最も効率的なアプローチです。

ただし、読書といっても「ただ本を読む」だけでは十分ではありません。
文字を追うだけで内容を理解できていない、心情や場面の変化が読み取れていないといった読み方では、読書の本来の効果は得られません。

読書の質を高める「読書指数診断®」

Sakura国語のワークショップでは、お子さま一人ひとりの語彙量や読書スピードを数値化する「読書指数診断®」を実施しています。
この診断により、今のレベルにぴったり合った本を選ぶことができ、無理なく語彙を増やしながら文章構造や表現力の感覚も身につけていきます。

さらに、ただ読むだけでなく、「物語の展開を追いながら登場人物の心情を読み解く」といった精読力も育成していきます。

「教室+家庭」で育てる確かな日本語力

教室で正しい読み方を身につけ、その後に家庭で読書を習慣化する――
このサイクルが、お子さまの日本語力をしっかりと支えていきます。

読書が習慣になれば、それは思考力・表現力の土台として、一生の武器になります。
海外という環境だからこそ、意識して「質の高い日本語のインプット」を続けることが必要です。

正しい読書が、お子さまの未来をつくります

「どんな本を、どう読んでいるか」が、お子さまの言語力と学力に大きく影響します。
海外にいる今だからこそ、正しい本を、正しい方法で読む――
それが、日本語力を育み、思考する力を支える“未来への投資”になります。

まずは無料体験から
Sakura国語の教室で日本語力を伸ばそう

その他のコラムを読む

海外の子どもにとって「家庭外で話すこと」が大切な理由

2025.09.19

海外の子どもにとって「家庭外で話すこと」が大切な理由

海外で暮らすご家庭からよく耳にするのが、「家では日本語を話しているけれど、外ではほとんど使わない」というお悩みです。確かに、海外に住む子どもたちは 家庭内=日本語、家庭外=現地語や英語 という使い分けが自然と身についていきます。家庭での日本語は安心感のある言葉として定着しやすい一方で、家庭外で使う機会が少ないと「限られた語彙・表現」にとどまってしまうリスクがあります。 家族以外との会話で「言葉の幅」が広がる 家の中ではどうしても同じ言い回しや限られた語彙が中心になります。「ご飯食べた?」「宿題やった?」など、日常的なやり取りは大事ですが、子どもの言葉の世界を大きく広げるには不十分です。友だちや先生と話すことで、はじめて自分の言葉を組み立てる力が鍛えられます。 正式な場面で使う日本語を学ぶ 家庭外での日本語の経験は、単なる日常会話だけではなく、「発表する」「意見を述べる」「相手を説得する」といった フォーマルな日本語を学ぶきっかけにもなります。特にディベートやグループ活動では、正しい言葉遣いや論理的な話し方が自然と身につきます。これは将来の面接や小論文、探究学習にもつながる大切な力です。 自信と自己表現力につながる 家庭の外で自分の言葉を伝えられるようになると、子どもは大きな自信を得ます。「言いたいことが通じた!」という経験が積み重なることで、言葉を選ぶ楽しさや、考えを形にする力が伸びていきます。これは単なる言語スキルにとどまらず、自己表現力や主体性にも直結します。 日本語会話力を伸ばす具体的な例 家庭外で日本語を使う場をつくる方法は、実は身近にあります。例えば: ディベートや読書会:同世代とテーマを決めて話し合うことで、語彙や表現が一気に広がります。 オンラインの日本語コミュニティ:時差を越えて世界中の子どもとつながり、共通のテーマで日本語を使えます。 現地の日本人補習校や課外活動:発表会や文化イベントなど、人前で日本語を使う場が増えます。 趣味の活動(ピアノ、空手など)を日本語で:好きなことを日本語で話すと、言葉がぐっと自然になります。 こうした場を通じて「日本語を使うのが楽しい」と思える経験を積むことが、長く続ける秘訣です。 最後に 海外で暮らす子どもにとって、日本語は「家族との絆の言葉」であると同時に、「未来につながる学びの言葉」でもあります。家庭外で日本語を話す機会を持つことは、語彙を広げ、正しい表現を学び、自信を育むための大切なステップです。もし「日本語を話す場が足りないかも…」と感じたら、ディベートや補習校、日本語での習い事など、子どもが楽しく続けられる方法をぜひ取り入れてみてください。その一歩が、お子さまの言葉の世界を大きく広げてくれるはずです。

海外で国語力を育てるために親ができること

2025.08.28

海外で国語力を育てるために親ができること

海外で暮らす子どもたちは、日本語に触れる量が圧倒的に不足しています。 インターナショナルスクールや現地校では英語や現地語が中心となり、日本語は家庭内に限られてしまう。 結果として、語彙が伸びず、表現が貧弱になり、文章を理解する力が弱まっていく危険性があります。 この「読解力の欠如」は国語だけの問題ではありません。 数学や理科、社会でも「問題文の意味が理解できない」ために正しく答えられない。さらに言えば、将来の情報処理力や思考力そのものが損なわれるリスクに直結します。 補習校や学習塾でさえ、週に数時間ではこの不足を埋めることはできません。 そのまま放置すれば、母語としての日本語が十分に育たないまま思春期を迎え、取り返しのつかない差が生まれることも珍しくないのです。 では、親ができることは何でしょうか。 毎日の読書習慣をつくる:語彙・表現の幅を広げる最も基本で確実な方法です。 読んだ内容を語らせる:理解を深め、思考を言葉にする力を鍛えます。 質の高い日本語で会話する:「なぜ?」「どう思う?」と問いかける習慣が、思考力の芯を育てます。 家庭外の日本語環境を確保する:Sakura国語のワークショップや補習校など、家庭だけでは得られない刺激を加えることが不可欠です。 危機はすでに始まっています。 放っておけば日本語の基盤は確実に弱まり、その影響は全教科、そして将来の学びや社会生活にまで広がっていきます。 だからこそ、いま親が意識して環境を整えることが欠かせません。 Sakura国語のワークショップは、その努力を支える場として、子どもたちの「読む・考える・伝える力」を根本から鍛えていきます。